これは私が結婚する時のお話です。

 

 急にかかってきた電話に出ると、相方です。

「あのさ。お供えものとして1対の日本酒が必要だってさ」

 

 ……ええっと、今は披露宴の司会者と打合せをしていて手が離せないよ〜。

 でもなぁ。お酒飲まない人に任せるのはちょっと不安が……。

 

私「ごめん。今ね、打ち合わせしてるから、お願いしていい?」

 

「うん。わかった」

 

私「どうせなら飲んで美味しいお酒がいいと思うから、お店の人に “ 燗で美味しいお酒 ” を教えてもらって、それにしてね」

 

「了解! 任せて!」

 

 これでよし。じゃあ、打合せの続きしよっか――。


 

 その日の夜。

「買ってきたよぉ! これでいいでしょ?」

 

 ご褒美を待っているような相方を前に、私もにっこりします。

 目の前にはラッピングされたお酒の箱が二つ。

 

私「サンキュ! ……どれどれ」

 

 お供えで持って行く時は、箱を外して持って行くことになっている。さて、何のお酒を買ってきたのかな?

 

私「……は?」

 

 丁寧に包装を外していくと、中から女性のイラストが出てきました。

 ちらっと相方の顔を見ると、うれしそうにニコニコしています。

 

 ちょっと待ってよ。これって、もしかして……。

 

 そこから出てきた日本酒には流ちょうな筆文字で

「お ん な 泣 か せ」――

 

 うおい! これを結婚式にお供えするんかい!

 ぬぬ。お主。私にこれを見せるとは度胸があるね……。

と相方の顔を見ると、褒めて褒めてオーラが。

 

 私はにっこり笑って、

「で、どこの酒屋で買ったのかな?」(酒屋に文句言っちゃる!)

 

 結局、久保田の碧寿へきじゅを買いにいきました。


 

 ――うちはこんな夫婦です。

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